【レビュー】パンダ「浜家」のファミリーヒストリー

アドベンチャーワールドの大家族「浜家」は、日本だけでなく中国でも知られた存在です。

そんな浜家のルーツを探った、ドキュメンタリー番組の内容が書籍化されました。

アドベンチャーワールドファン必読の本書を、さっそくレビューしました。

概要

タイトル	パンダ「浜家」のファミリーヒストリー
価格	1430円（税込）
発売日	2022年6月30日
著者	NHK「ファミリーヒストリー」取材班
出版社	東京書籍

本書は2020年1月6日、NHK総合テレビで放送された『ファミリーヒストリー パンダ・彩浜～和歌山・白浜パンダ一家のルーツ』の内容を書籍化したものです。

『ファミリーヒストリー』は、著名人の家族の歴史を調査するドキュメンタリー番組ですが、この回では初めて人間以外の主人公が選ばれました。

放送当時、アドベンチャーワールドで最も幼いパンダだった彩浜を軸に、「浜家」のルーツを探っています。

現在飼育されているパンダの情報だけでなく、アドベンチャーワールドのパンダの歴史が総合的にまとめられています。

内容

レビュー

トミーです。

東京に住んでいる私にとって、やはり馴染み深いのは上野動物園。

アドベンチャーワールドのパンダは、SNSを通して見ることが多い存在です。

そんな中、出産時の特集映像などを見て、小さな姿で生まれたにもかかわらず元気に成長した彩浜が、アドベンチャーワールドの推しパンダになりました。

そんな彩浜の本が出版されると知り、さっそく手に取ってみました。

ちなみに本のもとになった番組は、DVDも発売されています。

本書はアドベンチャーワールドでのパンダの飼育の歴史が、時系列順にまとめられていて、読み応え充分。

北京にある中国動物園協会や、過去に通商産業省にいた人への綿密な取材をもとに作られた内容は、さすがNHKといった感じです。

彩浜の祖先を曾祖父母・高祖父母までさかのぼって調査している本は、唯一無二でしょう。

世界中のパンダの血統情報を記録したスタッドブックの話など、滅多に聞けないニッチな話が盛りだくさんです。

初めてアドベンチャーワールドにパンダを受け入れる際、「ワシントン条約で禁止されている取引に当たる」と許可が下りなかった話は、初耳でした。

本書は現在飼育されているパンダだけでなく、これまでアドベンチャーワールドにいたすべてのパンダが登場します。

永明のパートナーだった蓉浜・梅梅、すでに中国へ旅立った雄浜・隆浜・秋浜など、近年の本では触れられる機会の少ないパンダにもスポットがあたっています。

以前からアドベンチャーワールドのファンだという方には、たまらない1冊に仕上がっているのではないでしょうか。

まとめ