中国の陝西省には、世にも珍しい茶色のパンダ「七仔(チーザイ)」が暮らしています。
その愛くるしい見た目から多くの方を魅了し、世界中にファンを獲得しています。
特徴的な姿をしている七仔は、どのような魅力をもつパンダなのでしょうか。
これまで七仔がたどってきた軌跡を、詳しく解説します。
七仔(チーザイ)のプロフィール
名前 | 七仔(チーザイ) |
性別 | オス |
出生地 | 中国陝西省(野生) |
現住地 | 中国(秦嶺四宝科学公園) |
中国で暮らしている七仔(チーザイ)は、一般的なパンダとは異なり、茶色の毛が生えています。
そのことから「チョコレートパンダ」の愛称で親しまれ、世界中にファンがいる人気者です。
体の色が違うからか、ほかのパンダに避けられていた時期がありましたが、現在は立派に成長し、2021年に運用が開始された秦嶺四宝科学公園で一般公開されています。
また、七仔は1日に40kgの竹を食べる大食漢です。
シンレイパンダ(秦嶺亜種)
実は、ジャイアントパンダは2種類の亜種に分類されます。
大多数を占める四川亜種と、限られたエリアにのみ生息する秦嶺亜種です。
秦嶺亜種はシンレイパンダと呼ばれ、四川亜種と比べて、体毛の色がはっきりした白黒ではありません。
稀に七仔のように、黒の代わりに茶色の個体が生まれるケースがあります。
七仔は、現在飼育下にいる唯一の茶色のパンダです。
幼少期に保護された
七仔は、2009年に生後2か月ほどの時期に、陝西省で保護されました。
保護された時には、長い間食事していない様子で、脱水症状を起こしていました。
秦嶺ジャイアントパンダ繁殖研究センターに保護されたことで、一命を取り留めます。
名前の由来は映画『ミラクル7号』
七仔が保護された前年には、香港製作の映画『ミラクル7号』が公開されていました。
作中では「七仔(チーザイ)」という名前の異星人のキャラクターが登場します。
保護された茶色いパンダが、ほかのパンダと異なっている点に注目し、映画に登場するキャラクターにちなんで、同名の七仔と命名されたそうです。
子供は茶色ではなく白黒
七仔は2020年に自然交配に成功して以降、何頭か子供が生まれています。
しかし、子供の体毛の色はいずれも白黒で、茶色の見た目は遺伝しませんでした。
茶色いパンダが生まれる理由は、遺伝子の突然変異と考えられていますが、まだ明確な理由は判明していません。
保護団体との養子縁組が成立
2019年に七仔は、アメリカの非営利団体「Pandas International」との終身養子縁組が成立し、秦嶺ジャイアントパンダ繁殖研究センターでイベントが催されました。
Pandas Internationalはパンダの保護研究に関するサポートをしていて、秦嶺ジャイアントパンダ繁殖研究センターにも、研究に必要な物品を数多く寄贈しています。
七仔に会える場所はどこ?
七仔に会えるのは、中国にある秦嶺四宝科学公園です。
秦嶺四宝科学公園には、約15頭のパンダが暮らしています。
まとめ
・珍しい茶色のパンダ
・愛称は「チョコレートパンダ」
・秦嶺山系に生息する秦嶺亜種
・子供は茶色ではなく白黒
七仔は中国にいるよ。